「子どもが欲しい」という強い思いで始める不妊治療ですが、その過程で意外と多くのカップルが直面するのが、セックスレスの問題です。タイミング法や体外受精など、医学的なステップが増えるごとに、性行為が「義務」のように感じられ、自然な親密さが失われてしまうことがあります。
この記事では、不妊治療中に起こりやすい心理的な負担とその影響、さらにセックスレスを防ぎ、心のバランスを保つためのコツを詳しく紹介します。
なぜ不妊治療はセックスレスを引き起こすのか
- 性行為が「作業化」する:タイミング法では特定の時期に性行為を求められるため、自然な流れが損なわれやすくなります。
- 心理的プレッシャー:「成功しなければ」という重圧が、パートナー双方にストレスを与え、性欲減退の原因になります。
- 身体的負担:治療薬の副作用や通院疲れが重なり、体力的に性行為がつらくなることもあります。
- パートナー間の温度差:感じ方や意欲に差が生まれると、関係がギクシャクしやすくなります。
心理的負担を軽減するコツ
- 治療以外の会話を増やす:日常の話題や趣味など、不妊治療に関係ない話を意識的に取り入れることで、気持ちが楽になります。
- スキンシップの形を変える:性行為以外の触れ合い(ハグ、手をつなぐなど)を続けることで、親密さを保ちやすくなります。
- 自分の気持ちを率直に伝える:「今日はつらい」「無理をしたくない」と素直に共有することが、パートナー間の信頼を深めます。
- 治療のペースを見直す:時には「一度立ち止まる」という選択肢も重要です。心と体が休まる時間を作ることで、関係もリフレッシュできます。
専門家のサポートを活用する
- カウンセリングの利用:不妊治療専門のカウンセラーに相談することで、客観的なアドバイスが得られます。
- サポートグループへの参加:同じ悩みを持つカップルとの交流は、「自分たちだけじゃない」と感じられ、気持ちが軽くなります。
パートナーと一緒にできる取り組み
- 共にリラックスする時間を設ける:温泉旅行や映画鑑賞など、性行為を目的としない時間を共有することが大切です。
- ポジティブなフィードバック:「頑張ってくれてありがとう」など、お互いの努力を認め合う言葉が絆を強めます。
まとめ
不妊治療は、心身に大きな負担をもたらし、セックスレスという二次的な問題を引き起こすことがあります。しかし、意識的なコミュニケーションとケアによって、関係性を守りながら前向きに治療を続けることは十分可能です。何より大切なのは、お互いを思いやり、無理をしすぎないこと。二人で寄り添いながら、歩んでいきましょう。