持病や一時的な体調不良の治療で処方される薬の中には、性欲低下などの副作用が出るものがあることをご存知でしょうか？健康のために服用している薬が、知らず知らずのうちに性生活に影響を及ぼしているケースは少なくありません。
この記事では、性欲に影響を及ぼしやすい薬の種類とそのメカニズムを解説し、医師に相談する際の注意点を具体的に紹介します。適切な知識を持つことで、安心して治療と性生活の両立が可能になります。
性欲低下を招く主な薬の種類
- 抗うつ薬（SSRIなど）：セロトニンの働きを高める薬は、性欲や性的な満足感を抑える副作用が報告されています。
- 高血圧治療薬：ベータブロッカーや利尿剤は血流や神経伝達に影響し、性欲低下や勃起不全の原因になります。
- 抗精神病薬：ドーパミンを抑える作用があるため、性欲減退を引き起こすことがあります。
- ホルモン治療薬：乳がんや前立腺がん治療薬は、直接的に性ホルモンの分泌を抑制します。
- 鎮静剤・睡眠薬：中枢神経を抑える作用があり、性欲を低下させることがあります。
なぜ薬が性欲に影響を与えるのか
薬が性機能に影響を与える理由は、主に以下のメカニズムによるものです：
- ホルモンの変化：性ホルモンの分泌が直接抑制される場合。
- 神経伝達物質の調整：脳内のセロトニンやドーパミンなど、性的欲求を左右する物質のバランスが変わることで影響します。
- 血行への影響：血流が悪化することで、性器への血液供給が低下します。
医師に相談する際のポイント
- 正直に症状を伝える：恥ずかしがらず、「性欲が低下している」「勃起しづらい」など具体的に伝えることが大切です。
- 生活への影響も説明：性生活だけでなく、気持ちの落ち込みやパートナーシップへの影響も共有しましょう。
- 他の薬への切り替えを相談：場合によっては副作用が少ない薬に変更できることもあります。
- 突然中止しない：副作用があるからといって自己判断で薬を中止するのは危険です。必ず医師の指示を仰ぎましょう。
相談しやすくするための工夫
- メモを用意する：症状や疑問点をあらかじめメモしておくと、伝え忘れを防げます。
- パートナーと一緒に受診：場合によってはパートナーの理解も深まり、よりよい解決策を見つけやすくなります。
- プライバシー重視の環境を選ぶ：恥ずかしさが強い場合は、性機能障害に詳しい専門医を探すのも良い方法です。
まとめ
薬の副作用による性欲低下は、珍しいことではなく、誰にでも起こりうる現象です。しかし、正しい知識と適切な対応があれば、悩みを軽減し、生活の質を守ることができます。恥ずかしさを乗り越えて医師に相談することが、健全な性生活と健康維持の第一歩です。
