性嫌悪症が原因のセックスレス|心理ケアと治療法

「性行為を考えるだけで嫌悪感や恐怖心が湧く」「触れ合うこと自体がつらい」――性嫌悪症は、性に関わるあらゆる行為に対して極端な嫌悪感や恐怖心を抱く症状で、セックスレスの深刻な原因のひとつです。単なる「性欲がない状態」とは異なり、心理的な障害として専門的なケアが必要になります。

この記事では、性嫌悪症の特徴や原因、心理ケア・治療法について詳しく解説し、回復に向けた具体的なアプローチを紹介します。パートナーと共に理解を深め、少しずつ前進するヒントにしてください。

性嫌悪症の主な症状

  • 極端な嫌悪感:性行為を考えるだけで吐き気や不快感が生じる。
  • 恐怖心・パニック:性に関連する場面で過度の不安や恐怖を感じ、パニック発作を起こすこともあります。
  • 回避行動:性に関する会話やスキンシップを徹底的に避ける傾向が強まります。
  • 身体的反応:動悸、発汗、震えなど、強いストレス反応が現れることがあります。

原因として考えられるもの

  • 過去のトラウマ:性的虐待や望まない性体験など、過去の辛い経験が大きな要因となるケースが多いです。
  • 性教育の影響:「性は汚いもの」という否定的な価値観が刷り込まれている場合もあります。
  • 心理的要因:不安障害や抑うつ状態など、他のメンタルヘルス問題と関連していることもあります。

心理ケアと治療法

  1. 認知行動療法(CBT):恐怖や嫌悪感を引き起こす考え方の癖を見直し、少しずつ安心できる方向に修正していく治療法です。
  2. 段階的暴露療法:恐怖の対象に少しずつ慣れていく方法で、無理なく段階的に恐怖心を和らげます。
  3. トラウマ治療(EMDRなど):過去のトラウマが原因の場合、専門的なトラウマ療法が有効です。
  4. 薬物療法:不安や抑うつが強い場合は、抗不安薬や抗うつ薬が併用されることもあります。

パートナーができるサポート

  • 理解と受容:「無理しなくていい」「あなたのペースで大丈夫」という姿勢が、安心感を育てます。
  • 無理強いしない:スキンシップや性行為を求めるのではなく、信頼関係の構築を優先しましょう。
  • 小さなステップを大切に:性に関わらない日常のふれあいや会話の中で、少しずつ親密さを築いていきます。
  • 一緒に治療に寄り添う:カウンセリングの同行や情報収集を共に行うことで、パートナーも支え手になります。

まとめ

性嫌悪症は深刻な問題ですが、適切な治療とサポートがあれば改善が可能です。大切なのは焦らず、少しずつ心の壁を解きほぐしていくこと。パートナーと共に理解を深め、信頼を育みながら前向きな一歩を踏み出していきましょう。

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